フィレンツェの工房1
Via de' Ginori 23r

フィレンツェでは、鞄の工房を訪ねてみるつもりでした。アテをつけて事前にいくつかの工房の住所を控えておいたのですが、この工房は、目についたのでひょいと入ってみたのでした。フィレンツェに来て、全部で5つほどの工房にお邪魔しましたが、ここが一件目でした。広い空間の手前がお店で、奥が工房になっていました。
via de Ginori
広い工房でうらやましいです。
天井の高い、広い店内に入ると、背の高い女の人が一人いて、話しかけてきてくれました。彼女は鞄の職人で、旦那さんも職人で、一緒に鞄作りをして鞄を売って暮らしているということでした。わたしも日本で鞄の職人をしていることを伝え、持ってきたパンフレットを見せると、興味津々で色々聞いてくれました。「この包丁はどうやったら手に入る?」「この鞄はいくらで売ってるの?」等々。流暢な英語でした。奥さんと話をしていると、こちらもまた背の高いご主人が帰宅されました。入ってきて、わたし達を見て近づいてきてくれたので、挨拶すると「いまこのバックパックを見てたんだよ、いいなあと思ってね!」と、娘の背負っているネイビーのリュックを指差しました。とっても嬉しかったです。自分のつくった鞄を持ってきて良かったと思いました。
bags
bags
このご夫婦は、オールレザーの鞄だけでなく、革と生地を組み合わせた鞄もつくっているらしく、わたしの鞄の帆布と革の組み合わせに興味を持ってくれたようでした。ご夫婦が「これいいでしょ」という風に見せてくれたのは、ゴム引きの生地と革を組み合わせた鞄でした。ゴム引きの生地というのは初めて見ました。わたしが知っている防水加工の生地よりも長持ちしそうで、風合いも味があって結構良いなと思いました。
logo
ゴム引きの生地と革の組み合わせ。
お子さんが小さい頃に書いたという花の絵を、ロゴマークにしているそうです。
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中央のダンゴムシのような形のバッグは、別のデザイナーがつくった鞄とのことでしたが、良く出来たつくりでした。
ダンゴムシではなく、アルマジロがモチーフだそうです。
緊張しましたが、なんとかコミュニケーションがとれて良かったです。自分のつくった物に興味を持ってもらえたのも嬉しかった。
Via de' Ginori 23rのウェブサイト
three shot