鬼ツイル

鬼ツイルについて

渡邊鞄のバッグに使用している生地は、「鬼ツイル」という名前の綾織物です。その特徴は、

●綾織りゆえの、斜めの織り目(綾目)
●しなやかさ(しわになりにくい)
●厚くしっかりしている
●綿100%ならではの風合い
●帆布メーカーとして歴史と信頼がある「川島商事」さんの製品で、丈夫で長持ち

といったところでしょうか。渡邊鞄で使っている「鬼ツイル」は、ラフすぎず、すこしエレガントな風合いが感じられる生地だと思います。鬼ツイル独自の性質を生かしたデザインなので、着物やちょっとしたよそゆきにも合わせられるバッグなんです。

鬼ツイルを使った帆布バッグの風合い
サイドにかかる立体的な部分に「鬼ツイル」の風合いがよく出ています。

適度な張りとしなやかさのある「鬼ツイル」には、飽きのこない良さがあります。
もうひとつ、これは製作している者にしかわからないツイル生地の特徴として、
●生地の端が非常にほつれやすい(=ちょっと手間がかかる
●目があるので、生地の取り都合が悪い(=ちょっと贅沢な生地
というものがあります。綾織り以外の、例えば平織りの生地は、縦に使っても横に使っても良いのですが、この「鬼ツイル」は斜めの模様があるので、おなじ方向から裁たないと綺麗に目が揃いません。ですので、余りの端切れが出やすいのです(勿論、なるべく無駄が出ないようにはしています!)。
また、端がほつれやすいことが仕上がりに影響しないよう、一手間加えています。すこし贅沢な生地と云えるかなあと思います。

鬼ツイル

10年後の経年変化は以下の通りです。糊がとれて、よりしなやかに、柔らかく肌に馴染みます。生地に張りがなくなっても、渡邊鞄のバッグは袋の口の裏側に芯がしっかり入れてあるので、使いにくくはなりません。

10年後の鬼ツイルの経年変化
10年の経年変化でくたくたになっていますが、まだまだ現役です。

鬼ツイルの色は、ベージュ、うす茶、紺、赤の4色です。
カスタムオーダーとして、4色の中からお好きな色をお選びいただくこともできます。

鬼ツイル




裏地の萌黄色(もえぎいろ)

萌葱色の裏地

渡邊鞄のバッグの裏地は、いつも萌黄色です。春に萌え出る草の芽をあらわす色だそうです。表地はすこしくすんだ色目ですが、裏地は鮮やかです。不思議とどんな色ともすんなり合い、目を見張ります。バッグの中を開けるといつでも春ですよ、なんて。

萌葱色の裏地

(最終更新2014/11/12)